しゃん、しゃん、しゃん

松永が去って暫く後、襖の向こうから鈴の音が聞こえてきた。

(や、やっぱり!?)

が予想したとおり、松永が用意した世話係は三好三人衆だった。

「失礼する」

「ど、どうぞ」

パンと襖が開くと三人は揃って入ってきた。

「素早く」

「手早く」

「紹介しよう」

「我らは」

「「「三好三人衆」」」

数十秒、たっぷりの沈黙があった。

「は、はあ」

(さすが劇団松永の劇団員…自己紹介が半端ないぜ)

「(ハッ)私は、と言います。これからお世話になります」

気を取り直して自己紹介をした。

「ああ。ついて来い」

の自己紹介に三人揃って頷くとぞろぞろと出て行く。

「朝餉を用意した」

「食べたいだろう」

「はい、ありがとうございます」

朝餉という言葉から今が午前中だと知る。

気がつく前の一番新しい記憶では夜だったからかなり時間が経っている事が伺える。

(ていうか夜中に城内で倒れてる人間でよく殺されなかったな…)

広く、そして美しい日本庭園を抜けて、が与えられた部屋の2倍くらいの大きな部屋に辿り着いた。

「待っていろ。ここで」

「ぁはい」

確か設定では三好兄が残り、他弟二人がしゃんしゃんとどっかに消えた。

厨房にでも行ってるんだろう。

は勇気を出して三好兄に尋ねてみた。

「あの、松永様は?」

「茶室にいる。行きたいか?」

「い、いえ!お邪魔になると思いますから」

そこでふと自分の格好を見る。

白い浴衣に赤い帯という簡素な格好だがいつ着替えたのか浮かばなかった。

「ぇっと私ここに来る前の記憶が曖昧なのですが、着替えとかは…」

今頃な質問をすると三好兄も今頃かと思ったのか僅かに驚いた空気で答えた。

「……後で礼を言っておけ。松永様がされていた」

少し逡巡した沈黙があったのは妙齢の女性なら嫌がることだろうと思ったのだろう。

現には固まっていた。

固まって一分経つか経たないかの頃に弟二人がお膳を持ってきた。

「ん?どうした、は?」

「悪いのか、気分」

「んNOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」

の絶叫が城中に響き渡った。





茶室:「ククク…お愉しみはこれからだ」