※ネタバレ要注意









が落ちた(落とされた)崖の上ではまだ松永と奥州双竜の戦闘が続いていた。

「卿らは何を怒っているのかね?」

「わからねぇとはな…てめぇは芥(ゴミ)以下だっ」

ガキン

刀がぶつかる音が何度もする。

松永の炎も何度も舞い上がる。

「小十郎、奴に隙を与えるな。あの腐った魂ごと、叩き切ってやれ!」

「心得ております、これ以上好きにはさせん!」

片倉が素早く距離を詰める斬撃で攻撃すれば、松永はすっと体を引いて避ける。

「でぃやぁぁ」

「ふん」

「くっ」

松永は片倉の一撃をいなすと、捕虜の命綱に刀を当てた。

「どれ」

「ぅ、うわああああああ」

片倉はそれを見て、叫ぶ。

「やめろぉぉ」

「待てっ」

松永を制したのは伊達だった。

「くれてやる、そいつらを解放しろ」

腰の六爪を外し、地面に投げ置いた。

「ひっとう!」

「だめです」

捕虜が喚いた。

「クックク…ふ、はっはっはは」

松永はその様を見、手を叩いて笑う。

「見事見事。卿は実に清らかな男だ。実に救いがたい」

全くだ

言うと同時に指を鳴らし、仕掛けてあった爆弾を爆発させる。

どーーん

「まさむねさまああああああああああああ」

片倉が叫びながら伊達を抱え、放物線を描き、が落ちた(落とされた)崖下へと落ちていった。

「竜の爪、確かに頂いたよ」

松永は満足そうに1本引き抜いて眺める。

「で、は気を失ってしまっているのか」

問うと、一陣の風が巻き起こりを抱えた風魔が現れた。

「やれやれ、仕方のない。三好らはを抱えて帰れんだろう、私が持って行くか」

す、と手を伸ばし、を抱えようとするが、風魔が下がった。

その振動では目を覚ました。

「…わっ風魔さん!?アレ?私、アレ?」

「起きたかね」

「ぁ、久秀様…
久秀様あああああああ

は松永を視界に入れると思い出し、思いっきり恨みをこめて叫んだ。

「クク、はっはっは、なかなかに楽しかっただろう?」

「楽しいわけないですよ!死んだと思ったんですからっ」

は涙目で松永を罵る。

「クク、苛烈苛烈」

しかし、欲しいものを手に入れた直後の機嫌絶好調の松永に何を言っても通じない。

「も、いい、です。ほんと、風魔さん、有難う御座いました。さすがです!あ、でも重いですよね、降りますよ」

そっと風魔に降ろしてもらう。

が、すぐには地面に座り込んでしまった。

「腰が抜けたか」

「うぅぅぅぅぅ」

松永が上から見下ろしてくる。

「風魔、卿は右目を追いたまえ」

松永が指示すると、風魔は少し嫌そうな雰囲気を出した。

「何か問題あるかね?」

松永が問うと、シュッと消えた。

「さて」

「わわわっ」

松永は右腕でを肩に担ぎ上げ、左手に六爪を持って歩き出した。

「久秀様って意外にマッチョですよね…」

は諦めたように溜息を吐いた。