松永に抱えられ、移動する。

最初は気を使っていたが、精神的肉体的疲労により、早々に諦めてついさっきの仕返しの如く全体重を松永に預けた。

「久秀様、今日はどこに泊まるんですか?もう日が暮れてきてますけど!」

「案ずることはない。宿を用意してある、三好らはもう先に行っているはずだ」

松永は繋げあった馬にを乗せ、六爪を括り付けるとひらりと飛び乗った。

馬が嘶き、前足を上げるのでは思わず松永にしがみ付いた。

「クク…怖いかね?」

「そりゃ、支えも何もない上に行き成りですからね!

語尾が強くなる、死にそうな目に遭って、松永の機嫌と反対にの機嫌は良くはない。

おまけに松永は両手で手綱を持ち、うっかりするとは滑り落ちる。

(BASARAに来て落馬死なんて切なすぎる…!)

宿までの道中、は、滑り落ちないように必死で景色やその他を見る余裕が全くといっていいほどなかった。

松永はその様子を見て笑いが絶えないようだった。

宿に着く頃にははすっかり疲れきってしまっていた。

「っわっ」

馬が止まるのに体が追いつかなかったは地面との口付けを覚悟した。

ガシャン

が、額が何やら硬い物に当たり、額が痛いことになった。

「〜〜〜〜〜〜〜」

はなんとか体勢を立て直し、真っ赤になりながら額を押さえて音の主を見た。

「大丈夫か、

それは、迎えに来ていた三好弟だった。

どうやら兜に当たったらしく、だけが痛い思いをしたようだった。

「お疲れ様です、松永様。湯と部屋を用意してあります」

三好兄が松永を労い、女中を呼んできた。

「ああ、卿らもご苦労だった」

松永が降り、ももう一人の弟に抱え降ろしてもらった。

そして松永はのほうを向いて言った。

「卿も一緒に湯に入るかね?」

「結構です」

は即断った。

「クク…それは残念だ」

全く残念そうな様子なく、松永は宿へと入って行った。

それよりも、とは捕まってる三好弟を見上げる。

「怪我とか、大丈夫だったの?」

「ん?ああ」

「掠り傷だ」

「少し、痺れてはいるがな…さすが双竜といったところか」

兄の言葉に弟二人も大きく頷く。

「強かったな…」

「ああ」

「そうだな」

ぼそりとした弟の呟きにしみじみと二人も答える。

は、複雑な気持ちになる。

、疲れたろう」

「何でも崖から落ちそうになったとか」

「お前も意外とドジだなぁ」

そんなの気持ちを払拭するような三人の台詞。

兄の労いはいいとして、他の二人の失礼なこと。

「ちが…まぁいいや、それで。もうなんでもいい、お布団」

否定しようともしただが疲れのほうが先行した。

三人衆に連れられ、部屋に入り、布団の上に倒れこむとは死んだように眠ってしまった。

「おいっ」

「布団の中に入って寝ろっ」

とかなんとか三人衆が言ったが、はもうすでに夢の中であった。




卓球する