※ネタバレ要注意
「行け、全てを潰せ」
松永の命で兵が門を取り囲む。
「敵襲ー!松永久秀の奇襲でござる」
「要を崩せば開かれる。城も門も同じことだ」
松永は工作部隊を次々と送り込み門を破壊させようとしていた。
「待てーーー!」
そこに真っ赤な若者が突っ込んできた。
「例え命に代えようとも、この門、抜かせはせぬ!!」
そして次々と送り込む工作兵を倒していく。
「ふむ…爆弾兵用意」
「はっ」
爆弾兵がぞろぞろとできた。
「覚悟はいいか?」
「こいつでふっ飛ばしてやろう」
「承知!」
爆弾兵はお互いに士気を高め、叫び声を上げて門に突っ込んで行った。
爆発する音がのいるところでも大きく聞こえる。
「やっているな派手に」
「誰かいるようだな」
「赤い、アレは誰だ」
「どれ?」
「あの赤いのだ」
四人は門が見渡せるほど近くの丘に上った。
「あ、ああ、アレ、真田幸村じゃない?」
は口ではそう言うものの頭の中では
(幸村だ!うわっ赤いっ)
と、興奮状態だ。
「ほう、あれが」
「日本一の兵か」
力が拮抗しているように見えたが、門の辺りの空気が変わった。
「助けてくれ」
「うわぁぁ」
「助けてー」
人質が取られたのだ。
「人を取るか、門を取るか…さぁどちらだ?」
「ぬぉぉぉぉぉ許せぬ!」
佐助!
真田は忍を呼んだ。
「ありゃりゃ、まずいんでない?旦那」
空から黒い烏に乗って颯爽と登場した猿飛佐助はすぐに人質救出に向かった。
「佐助、奮えよ」
「はいはい、そこで見てなさいって」
猿飛が人質を無事全員救出したところでまた松永が新たな手を講じてきた。
「仁王車用意」
「止めてみたまえ、壊しがいがあるだろう」
「なんとっ」
「ああもー働かせすぎでしょーが!」
真田主従に更なる追い討ちがかかった。
「仁王車…ってあったっけ?」
の記憶には同じ隊の中にあんな目立つ物はなかったはずだ。
「調達したのだろう、そこらで」
「そっか。…猿飛佐助もでてきてる…久秀様大丈夫かな」
「問題ない。ほら、もう門が崩れそうだ」
「状況、門半壊!耐えてくだされ!」
武田軍の兵が叫ぶ。
「ふ。卿らは何が欲しい?物か、それとも私の命か…ならば欲望のままに奪うといい。それが世の真理」
松永が陣から出てきた。
「名も無き門など壊しても問題ないだろう?」
真っ直ぐ真田に刃を突き立てる。
ギィン
「守ることに意味があるとは思えんがね」
「っく」
「旦那!損害甚大、もう門が…!」
「なんだとっ」
うろたえる真田に松永は笑う。
「まさかとは思うが自分は勝てるとでも思っていたのか?」
と、その時、門が焼け落ちた。
「よし、行くぞ。」
遠目からも松永が門以外眼中にないことがわかり、は大分安心して馬に乗る。
門を通り過ぎる時、驚く真田主従と一瞬目が合った。
(ごめんなさい…)
心の中でそう謝って、真っ赤な夜を駆け抜けた。
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