※ネタバレ要注意
「私は、ここに、いたい」
は、証明証を篝火の中に放り込んだ。
それは、ゆらゆらと燃える炎に焼かれ、最後には灰となって空へと消えた。
きゅっと拳を握り締めると、は眩しいほどに明るい陣中へと走り出した。
バチバチ…
「…火は好きだ。千年かけて築いたものを、一瞬で葬り去る。この虚しさに何ともいえず、心が和む」
松永は篝火を見つめていた視線を伊達と片倉に移す。
「松永…テメェは駄々をこねるガキと同じだ」
静かに言う片倉に松永は微笑む。
「それは、もっともなことだ。次は卿らの燃えゆく番だ。さあ、私に虚しさを味わわせてくれ」
そして、戦闘が開始された。
「見せてやろうぜ!これでShowdownだ!」
「竜の舞は天をも貫きましょうぞ!」
伊達と片倉は意気込み、松永に攻撃を仕掛ける。
「卿が押さえ込む凶器は鋭いな…竜さえも軽く凌駕する、禍々しくも黒い刃だ」
松永はそう片倉を評価し、攻撃を受ける。
そして、辺りにまた、紫色の香が漂いだした。
「所詮私も生けるものだ、これでも命は惜しいのでね」
仕掛けておいた不死香炉を松永は発動させる。
「テメェにゃ心は通じねぇ…そうだろう!」
片倉が吼える。
「誤解しないでくれ、手段を選ばぬわけではない」
松永の言葉に伊達が問う。
「を人質に入れていたのも手段を選んだ結果か?」
松永は眉を顰め、伊達を見る。
「何故卿がを知っている?」
「さぁて、なんでだろうな」
ハッと伊達は笑って返す。
松永は指を鳴らし、大仏殿を爆発させた。
「見たまえ、これが時間の破壊だ!」
片倉は目を細めてそれを見ると、静かに松永に言った。
「テメェは仏に抱かれて地獄へ行きな」
「ハッハハハハ…竜の火あぶりも悪くはない」
それを受け、松永はドス黒く笑う。
「これはテメェが地獄に堕ちる為の送り火だ」
片倉は松永に攻撃を繰り出しながら言う。
「なかなかどうして詩人だな、竜の右目よ!」
至極愉しそうに、松永は言った。
声が、近くなる、は走る速度を上げた。
「私が良い人間だった、という結末などないよ」
その松永の台詞を聞いては思わず立ち止まった。
「…た、ま…い…」
小さく呟き、心の中で大きく叫んで駆け出した。
(良い人間だったっていう結末、今からだって何度だって作ってみせますからっ)
だから、だから、一人で、そんなところで、たった一人で、終わらせようとなんてしないでください。
戦いは終わりに近づく。
「双竜よ、卿らが味わったのは世の本質だ。奪われた者が罪なのだ!」
松永が攻撃しながら二人に諭すように叫ぶ。
「犯した罪に嘆く必要はない、卿らもいつかは、朽ちゆくのだからな!」
二人は、それにそれぞれ答える。
「アンタの言うことはもっともだ…だが、オレの死に場所はオレが決めるぜ」
「松永、そろそろ終わりだ!テメェの能書きは聞き飽きた!」
二人の攻撃が、松永に炸裂する。
「っく…」
松永は、苦痛を堪え、振り返ると静かに微笑んだ。
そして腕を掲げる。
「屍は…残さないようにと…決めている…お別れだ、双竜…!」
パチ…
「駄目ですっ久秀様!」
松永が掲げたその腕に、力一杯は飛びかかった。
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